柳原良平

プロフィール

柳原良平
Ryohei Yanagihara

1931年～2015年。

東京都出身。

イラストレーター・漫画家・アニメ作家。

特に有名なのはサントリーのトリスウィスキーのキャラクターである”アンクルトリス”。

しかし活動は幅広く、切り絵、油彩、水彩とペン画、さらに版画などを制作している。

東京都で生まれるが、幼少期は船に関心を持ちながら関西で過ごす。

京都市立美術大学工芸科(現在:京都市立芸術大学) に入学(1950年)し、図案専攻へ進む。

大学時代には、ウィーン・京都等で活動したデザイナーの上野リチ・リックスから影響を受け、

柳原らしい作風が完成するきっかけとなった。

大学で商業デザインを学び、卒業後は寿屋(現在：サントリーホールディングス)の宣伝部に入社する。

“洋酒天国”(PR誌)で表紙を担当するなど活躍。

また、ポスター作品「トリス」を日本宣伝美術会に出品、奨励賞を受賞する。

※日本宣伝美術会：宣伝・広告美術の向上を目指し、制作者応援のために1951年設立。1970年解散した。

柳原良平をはじめ、酒井睦雄、開高健らの会議にて、トリスウイスキーの広告キャラクター”アンクルトリス”を考案する。

酒井睦雄(CMプランナー)によって名前を与えられ、キャッチコピーは開高健(コピーライター)が担当した。

1956年に会議で考案されてから、1958年のコマーシャルで初登場を飾り、およそ23年もの長い間採用され続け、大きな功績をとなった。

その後退職しフリーとして活動し、

開高健、坂根進、酒井睦雄、山口瞳らと共に、日本人のための広告を作るべくサン・アドを設立する。

デザインの仕事だけでなく、アニメ自主制作グループ”アニメーション3人の会”を久里洋二、真鍋博と発足し、草月ホールで定期上映を行う。

幅広く活動を行った。

モチーフに船が多いのは、幼少期から関心を強く持っていたからである。

シリーズ「柳原良平　船の本」は船舶本でも有名であり、出版を機に船の絵や切り絵などの制作を開始する。

また、日本船長協会 名誉会員や、商船三井や太平洋フェリーの名誉船長も務めた。

1964年には毎日船を身近感じられる横浜に移住もしている。

1975年頃からは、せんたあ画廊(横浜市中区)で個展を定期的に開催し活動をつづけた。

その後ご遺族から横浜市に寄贈された作品を元に、

柳原良平アートミュージアムを横浜みなと博物館内に開設(2018年)した。

代表的なモチーフ

船舶など

鑑定委員会

柳原良平作品鑑定委員会

年譜

1931年 東京都生まれ。

1954年 京都市立美術大学工芸科図案専攻(現在:京都市立芸術大学)を卒業。

寿屋(現在：サントリーホールディングス)入社｡　

1955年 日本宣伝美術会にてポスター作品「トリス」が奨励賞を受賞。

1956年 “アンクルトリス”を会議にて考案。

また”洋酒天国”で表紙を担当。

1958年 コマーシャルで”アンクルトリス”が初登場。その後23年間採用される。

1959年 寿屋を退社。

朝日新聞 日曜版で漫画「ピカロじいさん」を連載開始。

1960年 “アニメーション3人の会”を発足。

1964年 広告制作会社サン・アドを設立する。また横浜に移住。

1968年「柳原良平　船の本」を至誠堂から出版、シリーズ化を果たし5冊出版。

1973年「柳原良平　船の世界」を誠文堂新光社から出版。

1977年 横浜文化賞を受賞。

1987年 運輸大臣表彰を受ける。

1988年 切り絵 絵本「かお　かお　どんなかお」をこぐま社から出版。

1990年 運輸省交通文化賞を受賞する。

1992年 沼隈町の友好町民に選出。

2004年 海洋文学大賞にて特別賞を受賞する。

2013年 国土交通省海洋立国推進功労賞を受賞する。

2015年 ご逝去。(享年84歳)

2018年 柳原良平アートミュージアム開設（横浜みなと博物館内）。

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